家を建てたことのない人にはあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、外構とは塀や門扉、カーポート、ウッドデッキ、テラス、ガレージなど、家の外回り全般の総称です。外構のことをエクステリアと呼ぶ場合もあります。
新居を建てる際には家の設計と同様に、外構の設計も必要になります。家をリフォームする時には、外構も含めてリフォームする場合もあります。建物本体以外の敷地を工事することを外構工事と呼び、ガスや水道工事なども含まれますが、ホームメーカーや工務店と話をするのは、主に塀や門扉、カーポートや垣根などに関してです。外構によって家自体のイメージが作られることもあるので、家の外観と同様に、家との一体感に重点を置いて設計しましょう。
外構を設計する時、細かいところまでガチガチに決めてしまうと、将来的に困る場合があります。もし家族がケガや病気で車椅子での生活となった場合、カーポートから家までにスロープを付けるスペースがないと、もしもの場合に対応できません。また車の台数が増えた場合のことも考え、スペースには余裕を持った設計をすることが必要です。
外構とエクステリアは呼び方は違えど、ほぼ同じ意味になります。住宅などの室内空間をインテリアと呼ぶのに対し、建物内部以外の敷地内空間を総称してエクステリアと呼びます。外構とエクステリアに厳密な違いはなく、環境や空間などの視点から語られるエクステリアに対し、外構は建造物、構造物という意味があるようです。またエクステリアにはインテリアのように機能性、装飾性、娯楽性などの特性も含まれます。
エクステリアという呼び方がされるようになったのは最近のことで、以前は外構という呼び方が一般的であり、工事自体も敷地の境界にブロックを置いたり、フェンスを建てるなどの単純な工事が多くありました。外構全体のトータル的なアプローチに乏しく、手書きの図面などを制作するのに時間や描画のセンスが必要でした。防犯対策や料金設定に需要があった時代と言えます。
また近年エクステリアという名称で呼ばれるようになってからは、顧客のニーズも変わってきており、建物の外の空間を施工することと捉え、外観におけるこだわりが強くなってきています。家の外回り全体を美しく、かつ機能的に見せるデザインに重きを置く時代になっていると言えるでしょう。